浄教寺(じょうきょうじ)とは
阪急電車の京都河原町駅から徒歩3分ほどにある
1171年ごろ、平清盛の長男・平重盛が東山小松谷に建立した東山燈籠堂に始まる。平家没落後に廃絶したが、1449年後花園天皇に「浄教寺」の寺名を下賜され、五条東洞院(現在の燈籠町)移転を経て、豊臣秀吉の洛中寺社整理より1591年に現在の地である寺町通りに移転した。
通常非公開だが、隣接する三井ガーデンホテル京都浄教寺の宿泊者限定で朝勤行(お勤め)に参加可能で、堂内の拝観ができる。
朝のお勤め体験
浄教寺の朝のお勤め参加希望者は、対象のプランで宿泊するか、それ以外の宿泊プランの場合は前日までに申し込む必要がある(先着順、500円)。朝のお勤めは毎日行われているわけではなく、中止日はホテルの公式サイトで確認できる。
参加者はホテル1階ロビーに6時40分までに集合し、玄関を出て本堂へ移動する。6時50分から住職による読経、および参加者の焼香が始まる。
読経・焼香が終わると住職による簡単な法話があり、朝のお勤めは7時20分ごろに終了する。その後、7時40分まで堂内を自由に見学できる。
堂内には、地蔵菩薩立像(鎌倉時代)や平重盛公座像(安土桃山時代)、鬼瓦や絵画などが飾られている。
「寺院共存型ホテル」三井ガーデンホテル京都河原町浄教寺
浄教寺はなぜホテルと一体型になったのか。ホテル開業時のプレスリリースでは、次のように記されている。
平安時代から、寺院とともに歩んできた京都。国内外から多くの人が訪れる観光スポットとして知られる寺院や、京都に暮らす人々の心の拠り所として愛される寺院などが多数点在しています。一方、建物の老朽化や後継者の不在、檀家離れなどの理由で、閉じざるを得ない事態に陥っている寺院も少なくありません。三井不動産グループは、「浄教寺」を次代へ遺すために、寺院とホテルとが連携したユニークな複合建物を計画しました。
出典:三井不動産プレスリリースより
エントランスではお香が焚かれているほか、ロビーや大浴場では、鐘や仏具の「おりん」の音が組み込まれたBGMが流れ、繁華街の近くにありながら落ち着いた時間を過ごせる。
建て替え時に出土した瓦や歴史ある美術品なども、ホテル内の随所に展示されている。
宿坊ではなく、一般的なホテル。白と黒を基調とし、ベッドサイドの照明は燈籠をあしらったデザインとなっている。
アクセス
「京都河原町駅」より徒歩3分
市バス・京都バス「四条河原町」より徒歩
住所:京都市下京区貞安前之町620(Googleマップ/Appleマップ)
- パンフレット
- 三井不動産プレスリリース
- 京都府の歴史 上(山川出版社)